CG>ミニチュアではない

http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20071017-OHT1T00211.htm

 ウルトラマンで有名な円谷プロが制作会社TYOに買収され、これは記者会見でのコメント。学生時代にCGを研究テーマとしてやっており、今でもCGへの興味は失っていないのだが、そんな自分でもこの発言には異を唱えたい。
 私はミニチュアがCGに劣るとは思わない、これは映像制作の手段の違いであり、ミニチュアにはミニチュアでしか作れない画がある。CG全盛のハリウッドでもミニチュア撮影はされている。例えば映画"インデペンデンス・デイ"のオープニングの宇宙船は実際に模型を作って撮影されているし、"ローレライ"の潜水艦もCGモデルを作る場合でも一度形を作り、それをトレースして使っている。ようはどちらが良いと言う問題ではなく、どちらの表現が向いているのかというところが抜けているのが問題である。しかし、この会見の記事を読む限りではミニチュアがCGに劣るとしか読み取れない。
 大体日本のCGは中途半端に見える。合成技術にしてももう少し自然に溶け込ませられないのか?その辺は少ない制作費の問題が大きいのだろう。確かに3DCGを使えば外注もしやすいだろうしアジア諸国に出せば安く作れるだろう。けど、なんだろう?安く作ることだけしか見えてこない。安く作って適度に稼いで終わり。それもひとつの方法だろうが、コンテンツ立国とかでかいお題目立ててる割にはやってることがせこくないか?金かけりゃいいもんが出来るわけではないが、CMに莫大な金突っ込む前に制作にまともな予算さいてやってくれよ。映像制作にはお金が掛かる。短編自主映画撮ってたときだって、数万は掛かった(カメラは支給だったのでこのくらいで収まったんだろう)
やはり行き着くところは金なのか。潤沢に制作費あればCGでもハリウッド並のものつくれるだろうし。そう考えると買収でガンガン力をつけてるTYOの資本力をバックに制作費を上げてよいものを作っていってくれると・・・
 とはならないだろうな。CGで安価に作れるとか言っちゃってるし。CGだって金かかるんだよ。ピクサーだって相当の金額掛けてるのに。