凶行

 平成から令和元年、最も死傷者の多いテロ事件が起こった。場所は京都のアニメ制作会社、京都アニメーション。アニメを作っている、作ったアニメで人が殺されることもなければせいぜい不快に思うくらい。

 企業へのテロ行為である。加害者のパーソナリティを掘る必要はなく、ただの狂人でしかない。ガソリンという爆発物を持ち、アニメというコンテンツを作った、せいぜい青少年云たらとか議論するくらいの害しかない、あらゆる害から離れた人たちを無差別に殺したテロリストである。

 思考実験なぞ意味がない、警備はどうとか、防災装置はどうとか、ガソリンで火つけられたら防災なんぞ意味はない、狂人なんて防ぎようがない。

 防ぐなら、社会で防ぐしかない。ただ、狂人は救えないとも思っている。狂っているんだから、俺たちの理論なんて通用しないだろう、ガソリンで火を放つという凶行に及ぶ人間にまともな話はできない。病気とか障害とかじゃなく、もうこれは一定確率でいるタイプの人間なのだ、入門犯罪心理学にも載ってた気がする。もう一度読んでみようか。

 あれだけの才能を持ち、夢を持った若き人たちが亡くなられたことが痛ましすぎる。なんだか、心がもやもやしてしまう。恨んではいけないとわかっていても割り切れない。普段は言うことはないが、亡くなられた33名の方々にお悔やみを申し上げます。