言葉は武器である

  • サンキュースモーキング

 昨年は忙しさと、公開館が立川と日比谷でのみのため、行く時間がなくいけなかったが、今年にはいり、渋谷アンジェリカで公開が決まったのでoとともに見に行く。
 タバコのパッケージを効果的に使うOPからまず引き込まれた本作品。主人公が言葉巧みに議員やNGO団体を手玉に取っていくところは痛快であり、また王道な流れの物語の中に織り込まれるブラックユーモアとハリウッドお決まりの家族ドラマが良い味を出していた。
 なぜここまで公開館が少ないのか疑いたくなるほどの良作だが、ハリウッド制作の映画が日本でかかるためには有名俳優が出演している必要があり、この映画も日本では指して有名でいない俳優しか出ていないのがネックとなって、それが公開館の少なさに影響したのだろう。ベン・スティラーやウィル・フェレルといったアメリカの人気コメディ俳優の作品はアメリカでは興行収入1億ドルを超えていても日本での知名度の低さから公開さえされていないことがある。しかも自国ではヒットしているので版権が高額なのも日本公開されない要因の一つだろう。さすがに去年見た"ホテル・ルワンダ"のように毎回署名活動するわけにもいかない(あれは作品の内容的に賛同を得られそうなテーマだったのもある)

 兎に角、この映画は昨年度公開された映画の中でも屈指の作品だった。