咳もやんできたので久々

 ヒトラーの秘書をしていたユンゲの手記を元に最後の12日間を描く。ヒトラーというだけで拒否感の強い中、ドイツで作られたこの映画は世界各地で物議を呼んでいるようだ。戦争映画というとどうしてもその映画を製作した国が神格化される場合(特にアメリカ映画)が多いがこの映画はナチスの残虐性をおどおどしく見せるわけでもなく、かといってナチスを賛美するわけでもなく、むしろ、組織が崩壊していく中での人間の精神状態を浮き彫りにしていくあたりに焦点が当てられていたと思う。何より出演人の演技力、特にヒトラー役の俳優はまるで記録映像でみたヒトラーのように動き、しゃべりが一緒だった。この映画を見て、第2次大戦やその後で起こった数え切れない紛争、戦争についてもう一度考え直すべきなんじゃないかと思った。