ストライクフォース日本上陸

 ストライクフォースがネット無料配信にて大会を放映しているのを起きてネットを確認して気づき、急いでアクセスする。アメリカではCBSにて全米地上波放映、日本には無料ネット配信という形で興行を見せる大攻勢をかけてきた。今回の目玉はなんと言っても皇帝ヒョードルの全米での初の試合。気持ちは高ぶる。
 気づくのが遅く、前の数試合を見逃してしまい、ミドル級王者決定戦から見ることができた。ストライクフォースで連勝中のジェイクシールズと日本でもおなじみメイヘムミラーの戦い。一進一退の戦いで、互いにいいところを見せたが決めきれず、後半はシールズのペースで進み、判定でシールズ。ただ、圧倒的な強さではなかった感があるシールズだった。5ラウンドもあり最後のラウンドは動きが鈍ってしまっていた。
 そして最後はヒョードル登場。対戦相手はブレッドロジャース。現在無敗で、元UFC王者のアンドレイ・アルロフスキーをも倒している。未知数だがかませ犬ではない相手。ヒョードルに関しては10ヶ月ぶりの試合という不安材料もあり、かつ体格差も身長で13cm、体重で14kgもヒョードルは小さい。人類最強神話は続くのか?PCディスプレイの前で自分の気持ちも高ぶる。ヒョードルの登場で会場も大盛り上がりしている。そして試合が始まった。
 1ラウンド、スタンディングの攻防。ヒョードルのプレッシャーでロジャースは距離を取る。そこを打撃からヒョードルが組み付く。が、ヒョードルが出血。組み付きたときにロジャーズのパンチで鼻が折れたか?相当量の血が出ているがそれでも関節を狙うヒョードル。動きの中でロジャーズが上となりパウンドが決まる。ヒョードルピンチ。しかし、パウンドの腕を取り十字を狙うヒョードル。十字が抜けて一度スタンド、バックを取られるロジャーズ。倒してヒョードル肩固めも極まりが浅い。抜けてロジャーズがガードポジション。飛び込みナックルのヒョードル。パウンドで1R終了。
 出血のひどいヒョードル、だが試合は焦らない。確実に攻めていた1R。見ているほうとしては負傷敗退の危険性も考えてしまうが本人は全く意に返していないのか。いつもの氷の表情。
 2R、ヒョードルは血が止まっていた。ヒョードルのフックが空を切り、組み付き。ロジャーズが金網に押し付ける。ヒョードル体を入れ替えパンチもロジャースガードで防ぐ。ここで体が入れ替わりロジャースが金網に押さえつけて膝からボディ。互いが離れ、ロジャースが攻撃に移る刹那、ヒョードルのフックがクリーンヒット。その瞬間に"ボコッ"と鈍い音が聞こえる。ロジャースダウン、ヒョードルパウンドでゴング。ヒョードル全米初上陸を勝利で飾る。
 さすがヒョードルといった試合。1Rのパウンドで伝説崩壊かと思ったが切り抜けて勝利。あれだけの血が出ていたら焦るか弱気になるものだが全く動揺しない。体の強さだけではなく心が強いとはこのことだろう。氷の皇帝の名に恥じぬすばらしい戦い。いゃあ、熱くなった。

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